足底腱膜炎(足底筋膜炎)を根本から改善するシリーズの実践編 パート1。足裏のアーチを整えるため、足半を家の中にいるときはずっと履き続けるというもの。実際、履き続けてみて、びっくりするくらい効果があったので、レビューします。購入した足半は、ランプラスさんのGRIPDROP ASHINAKA 02というもの。
足半とは
足半(あしなか)とは、普通の草履の半分ほどの長さで、かかと部分がない短い草履の一種。鎌倉時代から江戸時代まで、日本人の常用履物として履かれてきたんですと。
足半は、長さが短いため足の裏に密着し、小石や泥が入らず、かかとがないため泥が跳ね上がらず、足と履物との間に砂や小石がつまることもない上に、かかとを浮かせて飛び跳ねるように軽快に歩行することができるため、江戸時代には飛脚が履いて走っていました。東京の上野恩賜公園の西郷隆盛像も足半を履いています。
そんな足半ですが、クッション性に飛んだ靴に甘やかされた現代人の足にとって、足半は履くだけで不必要な緊張が抜けやくすなり、足半の形状により足裏の3つのアーチが育っていく効果があるとのこと。自然に体重が後方にかかり、姿勢が自身のニュートラルの位置に近づき、本来働いてほしい筋肉が動きやすくなり、その結果、足のトラブルの予防と改善につながるという代物らしい。
足半の選び方
足半を自分で作ってみたい!という方は、作り方の動画がYouTubeに上がっているので、作られてみるのも手です。自分で出来るものは自分でやってみよう〜精神が旺盛な私ですが、今回はパスしました。(理由は後述)不要なTシャツとPPロープだけで出来るので、安価かつとてもエコです。
作るのが面倒くさい!という方は、市販品のものから、メルカリ・ヤフオクなどで手作りの足半(千円以下の激安)まで選択肢は豊富です。市販品のものは三千円から六千円くらいまでのものが主流のようです。ただ、購入の際、物によっては踵を浮かせて履いてください〜というような説明がある商品は避けたほうが良いです。足半は踵をつけて履く履物です!そこだけはご注意を!厚みが1.5cm±数ミリのものが良いと思います。
グリップドロップ ASHINAKAにした理由
データがある
グリップドロップの商品紹介ページにありますが、長趾屈筋の筋活動量がスリッパと比較すると1.5倍以上の差が生じているデータが掲載されています。
足底腱膜炎って、足裏だけでなく、ふくはぎ内部の筋肉・筋、アキレス腱の柔らかさなども関係してきます。よって、長趾屈筋が鍛えられると足底腱膜炎だけでなくシンスプリントの予防にも繋がる…一度に二度美味しい…という効果が見込めます。
一生使える(たぶん)
市販の布、藁などで編んだ製品のレビューを読むと、「解けてきた」というものがチラホラ。自分でDIYした足半であれば、編み直しができると思いますが、買ってすぐ解けた!という人もいらっしゃるようで、そういうストレスはできる限り排除したい。ということで、本体部分がEVA=解けない、破れない、壊れない〜グリップドロップの足半をチョイス。この本体部分のEVAですが、かなり密度が高く、指で力いっぱい押すと少しだけ潰れるくらいの硬さなので、体重で押し潰れたり、厚みが薄くなったりすることがなさそうです。これを買っておけば一生使えると思います。
鼻緒・紐の部分はゴム素材で、切れたり・伸びたりすることがあると思いますが、自分の好みの紐などに交換可能!結び目もしっかり穴の中に収納されるので、パラコードなんかでもいけちゃうと思います。
あと、EVAなので、簡単に洗える、乾くのも速い、清潔!というのもポイントです。
実際に使ってみて
わたくしの足の状態ですが、両足とも見た目はキレイなアーチがあります。それでも左足には足底腱膜炎を生じます。足裏の問題にアーチの有無は絶対的な関係性はないということです。逆にいうと、扁平足の人が必ずしも足に問題があるか?というと、そうでもないようです。
イギリスのNHS(National Health Service:国営医療制度)のサイトでも下記のように、扁平足は「通常、なにか問題を起こすものではない。」、「スポーツなどのアクティビティを止める必要はない。」、「なにか深刻なサインであるというのは稀。」とあります。なにか問題を抱えていなければ、扁平足自体をどうこうする必要はありません…ということ。Newsweekのランキング、World’s Best Hospitalにて第1位と選ばれているアメリカのMayo Clinicのサイトでも同様に、「痛みがなければ治療する必要なし」と記載されています。
Flat feet do not usually need to be treated
You do not need to do anything if you or your child have flat feet and they’re not causing any problems.
Flat feet:
- do not usually cause any problems
- should not stop you doing any activities, including sports
- are rarely a sign of anything serious
あと扁平足は遺伝する場合があります。ですが、遺伝したからと言って、扁平足のすべての方が足に問題があるわけでもありません。
自分の足は扁平足でもないのに痛みが出る、そうすると扁平足の人はもっと酷いんかいな???という疑問から調べてみると、上記のようなことがわかりました。
ちょっと話がズレましたが、見た目はとても健康的なわたくしの足ですが、この足半を初めて履いた瞬間、左足裏が固い、こわばっているというのがすぐにわかりました。そして、右足裏と比べると痛い…。明らかに左足に問題ありです。
説明書には、
初日は使用時間を10分以内に留め、2日目以降足に痛みや違和感が無ければ1日10分ずつ延ばしてください。痛みが出た場合はすぐに使用を中断し、痛みが無くなってから使用を再開してください。再開後はまた10分以内の使用から始めてください。
とありましたが、わたしの場合は、左足でも「拷問じゃ〜」という感じの痛みは全くなく、10分以上履いていても大丈夫な感じでした。なので、初日からなにも気にすることなく、普通に履き続けました。
で、びっくりしたのが、初回だけでなく、履き続けて1ヶ月ちょい経つ今でもそうですが、足半を脱ぐと足のアーチがしっかりできていることが感じられます。
下のイラストの左側が足に対しての足半。右側の赤い部分が脱いだ後に感じる空間。
この赤い部分に空洞・隙間・空間みたいなのが生まれているんです。なんとなくではなく、もう本当に消しゴムくらいの大きさの物が入ってしまいそうな感じくらい。多分実際には入らないけど、感覚的にはそれくらい空間ができている感じ。
足半が足と密接している部分の境目(土踏まずの真ん中)が、体重の圧によって凹んで浮いたように感じるならまだ頭の中で処理できるのですが、本当にバミューダトライアングルのように、浮いているように感じ部分が三角形なんです。本当に謎ですというか、足半の効果、すごい…としか言いようがありません。これは、本当に試して実感してもらいたいです。
これを履くようになって、普段の足底のテーピングが不要になりました。(少し長めのランニングの時は予防のためにテーピングします。)ランニング後の「ちょっと調子悪くなりそう」と感じることが皆無になり、足底の調子がとても良いです。
最後に
足底腱膜炎(足底筋膜炎)を根本から改善するシリーズの実践編 パート1は、足半を導入してみましたが、とても満足のいくものでした。これは残りの人生、死ぬまで履き続けると思いますw
これまでランニングのときはinjinjiの5本指ソックスを履いていましたが、これを機に普段からも5本指ソックスを履くように。足半を履いて立ったり、歩いたりしているときはソックスなくてもポカポカしてきますが、動いていないと足が寒いので冬の間はソックス履いて、暖かくなってきたら裸足で!
グリップドロップの足半は市販品の中ではお手頃な価格設定で、且つ破れたり、解けたり、壊れたりする心配がないのが最高ー。いろんな店舗で販売したら良いのに…。ご購入は製造元のランプラスさんのサイトからどうぞ。
実践編のパート2も、パート1と同時並行で実践してはいたのですが、ちょっと調子に乗ってふくらはぎを痛め、現在1ヶ月ほど痛みが残ったままなので、お休み中です。痛みが完全にひいてからの実践になるので、実践してその効果が実感できる頃に投稿します。
[追記:2024/04/03]
3ヶ月ほど使用し、現在の足底腱膜炎の状態ですが、症状はほぼ無しです!テーピングからも解放されています。ただ、上記のふくらはぎの痛み(左足)を庇っていた右足がシンスプリントになってしまい、それが長引いている状態(調子良くなる→悪くなる→休足→調子良くなるの無限ループ中)です。(T_T) 痛みが酷い時はランニングではなくロードバイクに乗ってしのいでいます…。(ロードバイクではシンスプリントの痛みは出ないので。)
足底腱膜も無理をするとひょっこり顔を出してきそうな気配が感じられるので、足底腱膜炎、シンスプリント、アキレス腱炎に対応しているMade in U.S.A.のリハビリ器具を導入したので、そちらでじっくり対応中です。かなりレビューが良い器具で期待しているのですが、効果が見られたら報告します。